開幕直前!戦術厨的思考で21コンサを考える⓶。

2021年02月26日

この前の話の続きと思ってもらえれば
 
 今のミシャコンサのWBはもともと攻守にわたって運動量を求められる上に攻撃のタスクが非常に多いというのがある。まず選手交代のカードの切り方からWBの起用法の傾向を探ってみるとWBが2人とも出ずっぱりという試合はまずない。

 「じゃあ、駒井を右WBに回せばいいじゃん?」となるのか?
 戦術厨的な視点からすればやはりNOと考える。

 1つは荒野ロールの代役が駒井以外に見当たらないということ。ボランチのやりくりは比較的楽なので例えば深井さんを入れて高嶺を1つ前に出す…なんてのは可能かもしれないが、あくまで途中交代からの変更で現実的ではない。ミシャ式の理解度がおそらく最も高いであろう駒井を上回れるのかという点でも替えが効かないと考える。

 もう1つは0トップスタイルと逆足WBの組み合わせにおけるドリブルの重要性。
 逆足WBになってからは

○縦に抉る(≒香車)
○クロスを上げる(≒桂馬)
○ドリブルでPAに侵入する(≒銀将) の3つが求められている。

 コンサラボでも触れていたがドリブルは右の金子、左のルーカス共に回数が非常に多い。ドリブルなら駒井だって…と思いそうになるが、金子とルーカスにはスピードがある。加えて、0トップスタイルではクロスを上げてもジェイがいないのでクロスや抉る動きをしてもその先の勝ち目が薄い。したがってWBが独力で切り込めるくらいの攻め駒になれないと厳しい。菅が仙台戦で右足に持ち替えてシュート→ゴールというのがあったが、ああいう“仕掛ける怖さ”を磨いていかないとスタメンを奪い返すのは難しい。左足の精度はどう考えたって福森に敵うわけがないし…。

 その特徴が表れているのが左のルーカスがPA角に侵入してのシュートであり、金子が左足で切り込むと見せかけての縦突破だと思っている。小柏が右のWBに入ったことがあったが、ミシャとしては真ん中の選手はある程度攻守のバランスを重視するが、サイドは攻め重視なんだと思う。9人の浦和の時もWBを削ることはしなかったし。体力的に一番負荷がかかることを考えてもWBの補強がなければ駒井より小柏が入る可能性の方が高いと考えている。


 …と、ここまでは去年の段階で書いていた。今シーズンは白井が京都へ期限付き移籍をしたものの柳と青木が入った。柳は右のWB起用が有力視されるし、青木も恐らく出番はある。しかもドリブル突破の威力がむしろ増している。

 予想スタメンは左に菅、右ルーカスが多いが、
 去年の等々力からの進化を考えると右に金子、左ルーカスの逆足WBが基本だと思う。

 香車や桂馬ではそれ単体では脅威にならず、ひと手間加えないとなかなかゴールにはならない。菅がポジションを奪い返さなきゃと意気込むのもそのあたりじゃないかなあ。SNS等で菅はすぐバックパスするとか言われがちで香車なプレー選択や動きが多いけど、それ以上にルーカスが守備でも頑張っていることで菅でなければならない理由が薄れている。

 将棋とNFLネタ絡みで言うと、
 今年のミシャコンサは両サイドでスズメ刺しを狙っているのかなと。

 左サイド(主に福森)から右サイドのルーカスへというのはよくあるが、両サイドにドリブル突破できる選手を置くことでDFラインを破壊しちゃおう、と。この前の話でシャットダウンコーナーに触れたけど、簡単に言えばそこにパスを出しても防がれるという守備力の高いコーナーバック、サッカーだと主にSBのこと。
 ミシャ式の5トップを防ぐ手段として3バックにWBの2人を加えて5バックにすることで人数を揃えるというのがある。だが、守備力の高い選手は大抵CBでWBの守備力はそこまで高くない。それにお金のないクラブともなれば守備力の高い選手を揃えること自体が難しい。守備重視にすればしたで縦ポンくらいしか対抗手段がなくなる。となれば、ルーカスや金子など1on1で勝てる選手がいればそこから崩せる可能性が高くなる。

 人数を揃えて守れていたはずがWBがチンチンにされて逆にカモになるということも…というのはちと都合が良すぎだが、ドリブラーが多ければ相手守備へ負担を強いることができる。香車や桂馬なら中を固める、最後の一手さえ許さなければ…で防げても、ドリブルでPAに侵入されると対応が難しくなる。香車や桂馬ならブロックの上げ下げだけで済むが銀だとブロックにヒビを入れられると言った方がいいのかな?

 極端な話、こっちがギャップを作ろうとしなくても守備側がドリブラーのカバーに動くことで勝手にズレを作ってくれる。中村憲剛の5レーン解説が非常にわかりやすいが、キモはPAの角を取ることにある。ルヴァン杯ファイナルでは右に振ってから空いた左に菅が走りこんで…という大きい展開だったが、より狭いエリア、局地戦でもこじ開けることができるかという点に注目していきたい。ドリブルがその大きな武器になると思う。


post by フラッ太

14:45

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