第55回スーパーボウル。

2021年02月11日

>松本山雅もビックリ!?

「我々後衛(バックス)は前衛のラインマンがいなければ何もできはしない」

 週刊少年ジャンプで長期連載されたアメフトのマンガ、アイシールド21に出てくるセリフ。史上初となる開催地をホームとするチームが出場したスーパーボウル。例えるなら欧州CLの決勝を行うクラブのチームが出るようなもの。さぞかしホームアドバンテージが…と思いきやチームの出来の差が如実に出た、とりわけライン戦でバッカニアーズが圧倒した試合と言っていい。

 原因としてはバッカニアーズのDFラインが強力だったこと、もう1つはチーフスのオフェンスラインがケガ人続出でユニットとしての力がかなり劣っていたこと。アメフトってついついQBの肩のスゴさとかRBの力強さとかWRの速さとかに目が行きがちで、縁の下の力持ち的なラインマンはあまりフォーカスされないんだが「ライン戦で負けるとこんなにも攻撃が苦しくなるんだなあ…」というのをまざまざと見せつけられた。

 攻撃側のラインマン、いわば壁役はセンター(C)1人、ガード(G)2人、
  タックル(T)2人の5人で構成される。並びとしては

 T G C G T
     QB        といった感じでセンターがQBにボールをスナップして攻撃が始まる。

 センターにはボールをしっかりスナップする技術とかスナップした後きちんとQBを守る俊敏性とかが必要だけど、勝敗の分かれ目となったのはタックル、とりわけブラインドサイドと言われるQBの利き腕の反対側のタックルの出来。ブラインドサイドの名の通り、QBからは死角になるのでここをしっかり守れないとQBは安心してパスを投げられないんである。

 で、チーフスはスターターのうち3人がケガ。アメフトはケガが付き物で特にラインマンはボブ・サップがずっと相撲の立ち合いや取っ組み合いやってるようなもんだからケガのリスクは大きい。ブラインドサイドとなる左のタックルは右のタックルが左に回り、空いた右のタックルは右のガードが回るといった具合でタックルが両サイドとも本職ではない。サカつくのように右のSBを単純に左に回しても全然問題ない…なんてことにはならないのと同じと思ってもらってもいい。ブラインドサイドを守る左のタックルであるエリック・フィッシャーがアキレス腱断裂というのがここまで影響するとは…。

 チーフスのエースQBマホームズが最初の攻撃で足の状態が良くない(=圧力をかけても横や外に逃げられることがない)ことがバレてしまい、いっそうイケイケ守備で前に出られたというのもあるかも。攻撃が形にならず仕方なくセーフティバルブのレシーバーに短いパスで…と思っても、そこにもLBがものすごいスピードで飛んでくる…。デビン・ホワイトがマジでバケモンだったわ。

 スコアは31-9。ハイパーオフェンスのはずのチーフスが1本もTDを獲れなかった。
 バッカニアーズは殴り倒したというよりも攻撃をさせずに勝利したという試合。

 これでブレイディは7度目のスーパーボウル制覇。以前在籍していたペイトリオッツやスティーラーズが6度制覇。その上をいくとなるともはや神の領域。BS1ではマイケル・ジョーダンやウェイン・グレツキー、メッシと同じレベルと紹介していた。ソリマチン時代の松本山雅があまりに点が取れないのでネタにされていたことがあったがその逆バージョン。

 派手な殴り合いもこうした地味な仕事があってこそ。


post by フラッ太

21:05

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